現在一つ民事訴訟を行なっているが、これも弁護士なしで自分で訴状を作り、準備書面を作成し、証拠説明書を作って裁判所に提出し裁判を行なっている。過去にも、個人相手、会社相手に裁判を自分の手でやってきた。弁護士に依頼したこともあるが、それなりに費用が必要になるしかなりの専門的な分野でない限り自分でググりながらあるいは参考の書籍を読みながらの裁判はそれほど難しくはない。費用は、印紙代金と郵送料と月に一回ぐらいの弁論期日出頭の交通費、パソコンのインク代ぐらいです。解らないことについても、ほとんど裁判所の書記官の方がとても丁寧に教えてくれますので、知ったかぶりはしないで素直な気持ちで聴くことが何より大切です。裁判手数料は例えば100万円の訴額なら10,000円ぐらい。500万円だと30,000円、1,000万円だと50,000円となります。通常の訴訟の場合ですが、下記に裁判所のリンクを貼っておきます。
裁判手数料
https://www.courts.go.jp/saiban/tetuzuki/tesuuryou/index.html
自分でやる裁判は、あくまで民事の場合になります。基本日本の裁判は、当事者主義という考え方に立っています。当事者が証拠の発見や提出を主体的に行うことが最も効率的で、当事者が自己の利益を実現する目的のために主張や立証を行うことが最も効率的という考え方です。ですからそもそもは、ある事で利害が対立して、話し合いなどでは決着がつかない場合に、他にも内容証明、仮処分命令、調停や裁判によらない解決方法(ADR)、或いは先方が勤務先企業などの場合私も経験がありますけど、会社の労組ではらちが明かない場合、個人加入の労働組合に加入して、或いは2人以上であれば組合を自ら結成して会社と団体交渉で解決を図る等方法はいくつかバリエーションがありますが、その中の1つが自分でやる裁判です。上記の様に、弁護士費用負担を考えれば相当なコスパで行なうことができます。
本来、日本の民事裁判は、個人対個人、個人対法人でやることが前提となっており、弁護士入れる入れないはその後の問題です。訴額が大きくて経済合理性があり勝訴が読みやすく、弁護士費用もその中で捻出可能なら弁護士に依頼した裁判でもいいと思います。あくまで裁判所の立ち位置は、原告、被告双方の間に立ってそれぞれの主張を聞いて、和解なり判決で結果を出すという立場です。当事者主義という考えに沿って構成されています。私も過去の弁護士依頼の裁判を含め行った裁判は全て和解で解決となりましたがほぼ私の納得できる勝訴的和解に結果がでました。もやもやしていて話し合いでは解決できない場合に自分でやる訴訟は解決策の一つとして国が用意していてくれている公的な仕組み、少ない費用で可能です。やってみる価値はあると思います。私がかつて読んで参考にした三浦知良氏著の「弁護士いらず」はとてもわかりやすく実践的です。お勧めの本です。三浦氏は著書の中で述べていますが民事訴訟を起こした数は550件近くで、その内本人訴訟が470件余りで、その内八割が勝訴との結果と述べています。相手は週刊誌などマスコミが多いため表舞台では報道はほとんどされていない様に思います。また、「訴訟は本人で出来る」民事訴訟法がわかる裁判入門 弁護士 石原豊昭、石原輝き、平井二郎著が役に立ちます。この2冊があればたいていの裁判は自分でできます。法律用語はググればほとんど解決です。判例も調べられます。後は自分のやる気だけです。
「弁護士いらず」三浦和義著 太田出版
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000004208721-00
「訴訟は自分でできる」自由国民社
https://www.jiyu.co.jp/houritsugakushu/detail.php?eid=03234&series_id=s08
1人でやる時の助けになるのは、年収基準で使えない場合もありますが、法テラスという手段があります。1訴訟3回までは無料で相談ができます。後は、損害保険などに加入していれば、無料相談が受けられるケースもあります。
法テラス
https://www.houterasu.or.jp/
納得できずにもやもやイライラしている事あるいは自分が悪くないのに理不尽なことをされて相手がはっきりわかっている場合には、まず集められる限りの証拠を集めておきましょう。裁判では証拠が非常に重要です。証拠を集めてある程度確証が持てたら、訴状を書いてみよう。雛形は、前述の本にもネットにもあります。
相手が自らが勤務する会社の場合には、個人加入の労組に加入して並行して裁判もいいと思います。私はこの方法で、会社に勝訴すると共に、要求すべき内容を要求して実行させることに成功しました。
私が加入していた全統一労働組合という労働組合は外国人労働者などにも幅広く支援の手を差し伸べている中小企業社員を多く組織している労働組合で非常に熱心で優れた人材の多い組合です。今は会社を辞めたので加入はしていませんが、非常に感謝している組合組織です。組合も人材と理念は重要です。組合選定を間違うと決していい結果は得られません。
全統一労働組合
http://www.zwu.or.jp/
アイキャッチ画像 Photo credits. Seattle Parks and Recreation
Courtroom
#裁判 #訴訟 #民事訴訟 #本人裁判
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